通信制高校を卒業したら大学に進学するのは難しい、というイメージがあるという方は少なくありません。
通信制高校に入学を考えている学生、もしくはその保護者の方々もそういったデメリットがあると思い、高校選びに迷っている方も多いと思います。
しかし、通信制高校に通っていても受験勉強への対策をしっかり行うことによって、他の全日制高校や定時制高校と同様に、もしくはもっと有利にすることが出来る可能性があります!
この記事ではその理由や方法についてご紹介します。
通信制高校の特徴
大学進学を考える場合、その高校のカリキュラムや仕組みについて把握して受験に対して有利な点、不利な点を理解しておく必要があります。
そのためにも通信制高校がどんな学校なのか分かっておくことも重要です。
そこでまずは学校の特徴についてご説明します。
そもそも通信制高校とは全日制高校や定時制高校とは異なり、月に数回のスクーリングとレポート提出をすることによって単位を取得し、卒業することができます。
そのため、仕事をしながら通うことや自分のペースに合わせた学習をすることができます。この点が大きな特徴であると言えます。
また、この点に加えて全日制高校などと比べて、学費が安くすむことやインターネットによる学習サポートが多いこと、制服がない場合が多いことなど多くの違いがあります。また、単位制を採用している高校であれば3年以上かけて少しずつ単位を取るなどすると、卒業までの在籍期間が長くすることもできます。
進学率の現状
2014年度の文部科学省の調査によると、全日制高校の大学進学率が54.4%である一方で、通信制高校は16.7%であり、約3分の1の割合であり、決して高い結果であるとは言えません。
このようなデータをみると通信制高校は大学へ行くのは不利なのではないかという印象を受けると思います。
確かに大学へ入学する人は低いですが、ここには”通信制高校に通いながら進学するのは難しい”という事以外の原因があるのではないでしょうか。
その原因としてあげられるのは、そもそも大学入学を希望している学生が全日制高校に比べて少ないということです。通信制高校はそのカリキュラムから、アルバイトをしながら通学をしていたり、体調がすぐれず全日制の高校に通うことが難しい方が編入したりと、様々な事情がある方も多く通っています。
そのことから高校卒業の認定を取るということが目的である場合も多く、大学に行くことを希望していない学生もいます。そのこともあって大学にいきたい人の数にも影響しているのではないでしょうか。
通信制高校から進学するメリット・デメリット
では実際に学校から大学を目指すことには、どういったメリットとデメリットがあるのでしょうか。
まずはデメリットからご説明したいと思います。
デメリットとしては、大学受験を前提としたカリキュラムではないということがあげられます。前述した通り、通信制高校には大学受験を希望していない学生も多くいます。
したがって、学習内容や学習量、進路相談などは全体としてどうしても充実していないことも多いのです。
次にメリットをあげます。
それは、受験勉強に向けた学習時間をより多く取れることです。全日制高校に通っていても、受験をする際には予備校に通ったり、受験に向けた参考書で学習をしたり、過去の受験問題をとくなどの学習は、高校の時間外に行わなければなりません。
そのため、学校に通っている時間が少なくてすむ通信制高校は、そういった学習時間を比較的多くとる事ができます。
これは受験に向けた学習量が結果に直結するような大学受験にはとても有利な点です。
通信制高校で大学合格を目指すには
では、これらのことを踏まえて通信制高校に通いながら大学の合格を目指すにはどうすればいいのでしょうか。
まず、大学受験に向けた学習をすることです。学校での勉強に加えて参考書での勉強をする方法や、受験に向けた塾に通うなどの方法があります。
最近は通信制高校に通う学生に向けた塾もあるので、そういった塾を選んでみるのもオススメです。
次に、進学実績のある通信制高校を選んで入学するということです。実績のある学校であれば、進路相談や学習に関するサポートも手厚いことが予想できますし、多くの大学に指定校推薦の枠をもっていることもあります。
通信制高校からの大学は難しいのか?
通信制高校に通いながら大学に合格するのは難しい、というのはイメージだけの問題です。実際には、勉強時間は全日制高校よりも取りやすいので、条件を見れば大学受験には有利です。
大切なのは大学にいきたいという意思です。通信制高校の特性上、どうしても自律して勉強時間を取ることが重要になってきます。
絶対に大学に行きたいという目的意識を持ち、自分のなかで生活の優先順位を付けながら行動することができれば、きっと希望の大学に進学することも出来るでしょう。
このことを踏まえて、ご自身に合った学校選び、進路選びをしてみてください。